こころの安定と免疫系!
こころがストレスによって不安定になると
免疫系と自律神経系つまり、こころの安定と抵抗力に相関関係があることが分かってきました。
免疫細胞には、脳下垂体から出されるさまざまなホルモンや、自律神経から出される神経伝達物質のレセプター(受容体)免疫細胞が備わっています。
脳の信号を免疫系でも受け取ることができるのです。 「こころの安定」は、体やこころの健康保持をするための大きなキーワードなのです。
こころが不安定になることで、自律神経とホルモン・免疫系のバランスが乱れる結果となり、大量の活性酸素が、過酸化脂質を作ってしまいます。
過酸化脂質はたんぱく質と結びついて、老化色素や皮膚のシミなどを作ってしまい、遺伝子までも傷つけ、がんの発生の引き金になるのではないかともいわれています。 1日のうちに、5000個のがんのたまごが出来ているといわれています。 がんのたまごが成長しないうちの摘み取るのが免疫の働きです。
うつ状態などの背景には・・・
心身症や神経症、うつ状態の起こる背景には、慢性的なストレスによるホルモン系の乱れが関係しています。 ストレスは、ホルモン系を統括している脳を直撃することがわかってきました。
脳は、約140億個の神経細胞からできていて、これらの神経細胞は、核を中心の幾本もの突起を押ばしたアメーバー状の形をしている。
神経細胞から伸びた突起は、アンテナのように神経細胞どうしは、おのおのの突起の先端(シナプス)から、神経伝達物質と呼ばれる化学物質を放出し、互いにやりとりして、脳内の情報伝達を行なっています。
神経伝達物質には、いろいろ種類がありストレスと関連が深いのは、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、そしてセロトニンなどです。
これらの神経伝達物質は、それぞれ異なる情報を運んでいて、アドレナリンは恕り、ノルアドレナリンは「恐れ」、そしてドーパミンは喜びを生み出す神経伝達物質です。
神経伝達物質のイメージ
セロトニンの作用が鈍ってしまいます。
セロトニンの役割のも・・
ストレスの多い現代では、セロトニンの役割は非常に重要で、ストレスが加わると、怒りや恐れの情報を運ぶアドレナリンやノルアドレナリンの神経伝達物質が多量に分泌されると、一時的なストレスであれば、セロトニンの神経伝達物質の働きで、ブレーキがかかり、こころの安定が保たれるのです。
ストレスが長期にわたって加わると、セロトニンの作用が鈍って、いったん分泌されたセロトニンが再び同じ神経細胞に戻ってしまったり、隣の神経細胞 に届く前に分解されて、セロトニンの働きが哀えてしまうのです。
こうなると、恕りや恐れといった感情が暴走しはじめ、近ごろの若者のあいだで急増している、キレるといった行為は、まさにセロトニンのブレーキが効 かなくなった状態といえます。 そして、うつもセロトニンの作用の低下が重大な引き金となって発生する、とみられています。
【大きなショック(ストレス)によりこころが落ち込むとこんな事例も】
◆事例1、
奥さんと死別した男性のリンパ球(免疫細胞)の増殖が著しく低下し、免疫カが落ちて、死別から1~2ケ月が最も低下していた。
回復するまで1年かかったケースもあるようです。
こころが大きく動揺するとその影響がリンパ球の低下となってあらわれるケースです。
こころの安定、つまり平安なこころの状態で体に形となってあらわれる実例です。
人生の最大のストレスは配偶者の死と言われています。 やはり長年のあいだ連れそった夫であれ妻であれ、その死は相当の大きなストレスで、そのストレスが、ガンなどに対抗する免疫力を低下させることはよく言われて います。
◆事例2、
スギ花粉症の女性。 抗アレルギー薬に加え、カウンセリングにより精神安定剤を処方。症状が軽減した。
◆事例3、・・・ 体内ビタミンも激減!
スポーツなどでハードな練習をしたときに肉体的な強いストレスが、ビタミンEの消費が多く血中濃度が低下したと考えられます。 そして、もっと極端にビタミンEの血中濃度が下がって いたのが、大きな競技大会のあった数日間で、競技というイベントで精神的なストレスが倍増しているときのほうが、ビタミンEの消費が激しと言うことです。
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