腸内環境を改善し病気の予防!
腸内環境を改善することがなぜ、病気の予防になるのでしょうか。 腸内環境を改善するために、腸の粘膜を修復し て、健康に戻す役割をしているのが酪酸や酢酸で、酪酸は酪酸生産菌によって産生されます。
酪酸生産菌はビフィズス菌の餌になるオリゴ糖を産生するので、ビフィズス菌の発育を助けることになり、善玉菌のネットワークによって腸内の有害物質 発生やがん細胞の増殖を抑えるメカニズムが考えられ、このように善玉菌の働きで腸内環境をよくなると病気の予防につながるのです。
漢方薬も腸内環境が効果を左右する
漢方薬は腸内細菌によって活性化を高める作用が分かってきました。 高麗人参は、サポニンが主成分ですが、有効利用するためのサポニナーゼという酵素は、人間は持っていませんが、腸 内細菌には持っているものがあります。
大黄、十全大補湯という漢方薬も、すべて腸内細菌によって活性化されます。 漢方薬に対する酵素を持った腸内細菌がいるかどうかにかかっています。 やはり腸内環境に見合った効果として表れるのです。
腸内環境の中で、大腸が人の臓器の中で最も病 気の種類が多い
大腸の腸内環境は、栄養の偏りや便秘、ストレス、喫煙、飲酒、薬などが原因となって、人に有害な菌が増え、病気の発信源になっているのです。 大腸が、自分お生き様の鏡、第二の脳と 呼ばれる分けです。 ですから腸内環境を改善し病気の予防に重要なのです。
人間の体には、病原生物やウイルスが侵入しても、白血球により何重にもの自衛システムを持っています。 比較的大きな微生物に対応するマクロ ファージ、その防衛線を破って、侵入した異物のうち、細菌よりも小さいウイルスや異物を攻撃するのが、NK細胞やT細胞です。 これらのマクロファージやNK細胞、T細胞はすべて白血球です。
乳酸菌やビフィズス菌が
NK細胞は、がん細胞やウイルスに感染した細胞に対応し攻撃します。 T細胞は、がん化する前の細胞やウイルスに対応し攻撃します。 また、NK細胞やT細胞をコントロールしている のが、Th1細胞です。花粉症などに関係しているといわれています。 乳酸菌やビフィズス菌をとると、Th1とTh2のバランスをTh1側を優勢にして、がんを攻撃する細胞を活発にす るというわけです。 実際にNK細胞とT細胞が活発に活動していると、がんや病気になりにくいいのです。
その情報が、Th1細胞やTh2細胞のバランスをTh1側にシフトするよう調節するのです。 Th1細胞がコントロールするNK細胞とT細胞に活発 にするのです。 乳酸菌は、腸に行く前に死んでしまっても菌体成分に変わりはないため、生きている乳酸菌とかわりがない効果が考えられるのです。
人間の体を単純化すると土管を縦に置いた形
上に口があり、下には大腸などの排泄器官があり、土管の本体部分には、内臓や骨、筋肉などの体の部分で、中の空洞は消化器官で食べ物を消化し栄養素を吸収し排泄します。 大腸の腸内 環境では、腸内細菌が繁殖して、便を作ります。
ただし、土管は、つながっているように見えても、部位ごとに、消化器官内の気体の成分はまったく異なります。 体内に入る前の空気は、窒素78%と酸素21%がほとんどで、ほかにはアルゴンや二酸化炭素、水素などが含まれています。 食べ物と一緒に胃に入ることで、窒素79%、酸素17%と酸素の量がわずかに減ります、二酸化炭素が4%増えるのは、ピロリ菌の活動によりるものと考えられます。
大腸では、さらに組成が大きく変化して、窒素が50~70%、二酸化炭素が5~29%、水素が0.1~4.7%酸素0.1~2.7%、メタンガス0~2.6%になり、酸素が極端に少なくなるのとは対象に、二酸化炭 素が多くなり、メタンガスが派生しています。 この、腸のなかでは、この地上で最も嫌気度が高く酸化されにくい空間です。 ここに常在する腸内細菌も99%が嫌気性菌です。
食べ物が、口から入り、咀嚼され、消化液(おもにデンプン分解酵素)を含んだ唾液と混ぜられ、食道から胃に入ります。 胃液(たん白質分解酵素)が分 泌され、細菌やウイルスを殺菌し、十二指腸へ運ばれます。胆嚢からの胆汁酸(脂肪分を乳化する)と膵臓からの膵液(デンプン、たん白質、脂肪の三大栄養素を分解する酵素を含む)が、こ こで分泌され、食物に含まれる乳酸菌も殺菌されやすく、減少します。
小腸では、食物を消化し、栄養素を吸収します。 長さ6~7mで、表面積はテニスコート1面にもおびます。新陳代謝が活発で、人間の体では、最も病気 の少ない部位です。 小腸下部に当たる回腸と呼ばれる部位では、小腸の腸内環境は、腸内細菌が急激に増えていきます。 その種類は、乳酸菌、連鎖球菌の優勢で、1gあたり1000~10万個といわれています。
小腸には、繊毛と呼ばれる突起が無数にあり栄養素を効率よく吸収していますが、その繊毛の少ない部分にパイエル板と呼ばれる免疫組織があり。 体内 入った食べ物や細菌をパイエル板からとりこまれ、免疫に関す細胞にチェック受けるといいます。 乳酸菌も取り込まれ、マクロファージによって食べられしまいます。 乳酸菌を食べたマク ロファージは、サイトカインという免疫情報を伝達するたん白質を出します。
回腸では、胆汁の回収がありますが、脂肪の摂取が多いと、胆汁酸が分泌過多になると、大腸にも流れていき、悪玉菌によって、発がん促進物質が産生さ れることまあります。
大腸では、栄養素を吸収した後の便から水分を吸収し、排泄します。 大腸の腸内環境では、棲息する腸内細菌の種類は500~1000種類、便秘に よって、便が長期に留まると、腸内細菌が産生した物質が大腸に直接働きかけ、大腸がんやポリープ、潰瘍性大腸炎、大腸カタルなどを起こす原因になります。 さらに、発がん物質や有害物質 が吸収され血液とともに全身を廻ることになります。
脂肪過多の食生活では
脂肪の消化には、胆汁酸の働きが必要ですが、胆嚢から分泌され胆汁は、回腸で回収され、胆嚢に戻って再利用されす仕組みになっています。 脂肪が多すぎると、回腸で回収できずに大腸 で、悪玉菌クロストリジウムなどによってデオキシコール酸やリトコール酸に変換られ、がんの発生を促進させる物質となってしまいます。
大腸を健康に保つためには、
乳酸菌やビフィズス菌を含む食品を多く摂り、塩分を控えめにし食物繊維の多い和食をとり、適度の運動をすることが大切です。
大腸がんが発生するには、発がん物質に加え、がんを促進する酵素が働くのが分かっています。 βグルクロニダーゼやアゾレダクターゼという物質で す。 これら酵素の活性をおさえる乳酸菌と期待されているのが、LGG(ラクトバチルス・ラムノーザス・GG)です。
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