ストレスが心疾患の原因!
ストレスが心筋梗塞などの心疾患の原因
ストレスは心臓に悪く、急性ストレスが心筋梗塞の発症を引き起こす例が多数あります。 阪神淡路大震災や中越地震などの大規模な地震に伴う驚愕による心筋梗塞の急増が報告されています。 激怒や過度の緊張なども心筋梗塞の発症を誘発します。
仕事にストレスを感じる人達 とストレスを感じない人達を比べ、循環器疾患の発生が平均68%も高かっ たことが分かります。 特に50歳以下でその傾向がみられます。
ストレスは、偏った食生活習慣を引き起こし、飲酒や喫煙も増加させます。 運動不足などの不健康な生活習慣を助長し、結果として循環器疾患の発症を高めます。 ストレスは心臓にとって大敵なのです。
慢性疲労が続くと心身ともに弱り、免疫力が低下して動脈硬化などが起こります。 ここに慢性ストレスが加わると急激な血圧上昇や血液の凝固などの変化に、身体が耐えられなくなり、急性心筋梗塞の発作が起き、うつ状態を合併しやすくなるのです。
心臓の大きさは、握りこぶしよりやや大きい程度です。 心臓の機能は比較的単純で、血液を全身に送りだすことです。 心臓は一分間に約60回拍動し 、一日に約86000回、人生80年で約25億回も昼夜を問わずもくもくと拍動を続ける臓器です。 このような臓器は他にはありません。
心臓は、漢字で心と表し、昔はこころ(魂)が宿ると考えられていました。 心臓は、精神的ストレスの影響を直接受けるのです。 怒ったり、驚いたり、憧れの好きな人にあったり、何か人前で話すなど胸は高鳴 り動悸がします。
精神的ストレスが、なぜ心筋梗塞の引き金になるのでしょう か。
急性冠症候群といわれる、心筋梗塞を引き起こすメカニズムが分かっています。 冠状動脈の血管内壁にたまったプラーク(コレステロールの固まり)は,、一層の内皮細胞で表面が覆われています。
内側にある内皮細胞が破れるとすぐに、血栓ができて固まり冠状動脈の血流 が途絶し、心筋が壊死する心筋梗塞が起こります。 不安定狭心症や突発性狭心症を起こすことがあり、これらを急性冠症候群と呼ばれています。 この 内皮細胞の破れる原因のひとつに、精神的ストレスが深くかかわっているのです。
急性ストレスが加わると、交感神経が緊張して、ストレス ホルモンといわれる、ノルアドレナリンやアドレナリン、カテコー ルアミンと呼ばれる物質が、急激に増加します。 心拍数が増加して、血圧も上昇します。 これらが突然に冠状動脈の内皮細胞を破綻させるのです。
突然、、心筋梗塞になる人の1/3はもともと症状がまったく見られない人で す。 日本人の突然死の8割は心臓病がかかわっています。 毎年5~7万に ものぼるのです。 仕事上ストレスが続くなど慢性的なストレスが、循環器疾患のリスクが高まることが分かっています。
慢性のス トレスが悪影響を及ぼす原因のひとつとして、ストレスホルモンであるカ テコールアミンは、その働きを弱めるフィードバック機能がないことが挙げられます。
そのためストレスが続く限り、副腎や神経細胞がストレスホ ルモンを作り続け、絶えずストレスにさらされることが心臓や血管によくな いと考えられます。
厚生労働省の調査によると、
職場で働く人の60%は、ストレスに悩まされているという結果が出ています。 社会的ストレスや精神的ストレスは、高 い確率で、うつ病を引き起こし、時に循環器疾患を発生させます。
うつ状態の高い人は、低い人に比べ脳卒中は約2倍、虚血性心疾患は約7倍発生もするというデータがあるそうです。 そして循環器疾患は、高い確率で打つ症状を合併し、治療経過もよくありません。
他の疾患に比べ心臓病 の原因はほとんど解明されていますが、心臓病による死が増え続け、うつ病も増加しています。 虚血性心疾患とうつ病が合併することが多く、うつ状態がひどいと虚血性心疾患も経過もさらに悪化することにります。
心臓にとって最も怖い状況は、
慢性的ストレスにさらされて、心身に疲労がたまっているときに、急激なストレスに襲われ、うつ状態なることです。 超過勤務が続くときに身内にトラブルがあったとき、長い間、親の介護に疲れはてている人が、介護していた人が亡くなり、突然緊張状態が終わり一人になったときなどが考えられます。
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